介護事業者の倒産、2年連続で過去最多 訪問介護の崩壊が止まらない
東京商工リサーチの調査によると、2025年の「老人福祉・介護事業」の倒産件数は176件に達し、2年連続で過去最多を更新した。コロナ禍前の2019年と比べると約6割増という水準で、介護業界が深刻な局面にあることを示している。
中でも突出しているのが「訪問介護」だ。2025年の倒産件数は91件と、全体の半数以上を占め、3年連続で最多を更新した。ヘルパー不足に加え、介護報酬のマイナス改定、ガソリン代や物価高といったコスト上昇が直撃し、資金繰りが限界に達した事業者が相次いだ。
一方、デイサービスなどの「通所・短期入所」や「有料老人ホーム」は前年から減少したものの、依然として高水準で推移している。特に注目されるのは、これまで比較的安定していた認知症老人グループホーム(GH)の倒産が急増した点だ。住宅型有料老人ホームやサ高住との競争、職員不足、定員割れが重なり、事業継続が難しくなっている。
倒産原因の約8割は「売上不振」で、背景には人手不足による受け入れ制限や利用率低下がある。形態別では破産が9割を超え、再建の余地なく消滅するケースがほとんどだった。資本金500万円未満、従業員10人未満といった小・零細事業者が大半を占めており、体力の乏しい事業者ほど影響を受けやすい構造が浮き彫りになっている。
政府は処遇改善のための賃上げ支援や生産性向上策を進めているが、他産業の賃上げスピードには追いつかず、小規模事業者ほど制度を活用しきれない現実がある。高齢者の生活を支える介護サービスを維持するためには、倒産抑制と同時に、現場実態に即した持続可能な支援策が求められている。
記事のまとめ▼
- 2025年の介護事業者倒産は176件で過去最多
- コロナ禍前比で約6割増と急増
- 訪問介護が91件と全体を大きく押し上げた
- 介護報酬マイナス改定と人手不足が直撃
- デイサービス・有料老人ホームは減少も高水準
- 認知症グループホームの倒産が急増
- 倒産原因の約8割が売上不振
- 小・零細事業者が倒産の大半を占める
- 政府支援はあるが現場の厳しさに追いついていない
- 2026年以降も倒産が続く可能性が高い
参照:Yahoo!ニュース
Xの反応

現場は本当に限界。これで人手不足が解消するはずがない。

問題は事業者の努力不足ではなく、制度設計そのものだと思う。
