「風呂は面倒」が若者の本音?広がる“浴槽なし”の暮らしとその理由

現代の暮らしにおいて「お風呂」の価値が見直されつつあります。これまで当たり前だった「湯船に浸かる習慣」が、若い世代を中心に変化しており、都市部では浴槽のない“浴槽レス住宅”が人気を集めています。
背景にあるのは、掃除の手間を省きたい、家賃を抑えたい、時間を効率よく使いたいという現代的なライフスタイルの志向です。東京都内で一人暮らしをする32歳の男性は、「湯船に浸かる習慣がない」と明言し、浴槽がなく掃除が手軽な物件を選んだとのこと。実際、シャワーは使うが大掃除は不要で、家賃も6万円未満と割安であることを魅力に感じているようです。
物件を手がけた「シノケンプロデュース」によれば、浴槽レス物件「アヴァンド」シリーズは東京23区の駅近に展開し、入居率98%の高水準を維持。若い単身世帯にとってニーズが非常に高いことがわかります。
さらに、分譲マンションでも浴槽の代わりに高級感のあるシャワーブースを設けた物件が人気となっており、リビングの広さを確保できることや設備のデザイン性が評価されています。「風呂に入りたくなったら銭湯に行く」という発想も、生活の選択肢として定着しつつあるようです。
この流れは、個人の感覚だけではなくデータでも裏付けられています。クロス・マーケティングの調査では、風呂を「面倒」と感じる人が36%に増加し、特に20〜30代では4割がそう回答。こうした感覚の変化が、住宅設計にも影響を与えています。
加えて、「浴槽レス住宅」は高齢者にとっても大きなメリットがあります。国土交通省による研究では、介助がしやすく、浴槽による溺水事故のリスクも下げられるとして、介護現場でも注目されています。浴室の在り方が「安全性」「介助のしやすさ」といった観点からも見直されているのです。
また、「LIXIL」が販売する折りたたみ式の布製浴槽「バストープ」など、必要なときだけ浴槽を使える仕組みも登場。使わない時はスペースを有効活用できるなど、暮らし方の自由度も広がっています。
一部には「浴槽がないのは退化では?」という声もありますが、専門家は「生活の快適さを追求した結果の“進化”」と捉えています。今後も、個々の価値観やライフスタイルに応じた住宅設計が求められる中で、“浴槽レス”という選択肢は一つの新しいスタンダードになるかもしれません。
記事のまとめ▼
- 都市部で浴槽のない「浴槽レス」住宅が若年層に人気。掃除が楽、家賃が割安などが理由。
- 風呂を「面倒」と感じる人が特に20〜30代で増加傾向(4割)。
- 浴槽をなくすことで床面積を有効活用し、リビングが広くなる物件も登場。
- コスト・タイムパフォーマンス(コスパ・タイパ)の観点でシャワーだけの暮らしを選ぶ傾向。
参照:Yahoo!ニュース
Xの反応

もちろん、効率重視で浴槽レス物件を選んでいる人も多いと思うけど、単純に若者の手取りが少ないからじゃないの?

「タイパ」とか「ミニマル志向」って言われてるけど、実際は手取りが少なくて選択肢が限られてるだけって人も多いはず。
お風呂にゆっくり浸かる余裕がある暮らし、したい人だって本当はたくさんいるんじゃないかな。





